物流業界では、人手不足が大きな課題となっています。

ドライバー不足。

倉庫作業者不足。

高齢化。

採用難。

これらは今や、多くの物流企業が直面している現実です。

しかし人手不足の影響は、

「人が足りない」だけではありません。

実は事故の形にも影響を与えている可能性があります。

一人作業は本当に増えていないのか

最近の事故報道を見ると、

点検中。

整備中。

設備トラブル対応中。

こうした場面での死亡事故が目につきます。

フォークリフトの整備中に下敷きになる事故。

搬送設備の点検中に巻き込まれる事故。

これらの事故には共通点があります。

それは、

一人で作業しているケースが多いことです。

本来は二人で行うべき作業

設備点検や整備作業では、

本来であれば

・作業者

・監視者

の二人体制が望ましいとされています。

しかし現実には、

「人がいない」

「忙しい」

「すぐ終わるから」

という理由で、一人作業になることがあります。

事故が起きた時、

助けを呼べる人がいない。

異常に気付く人がいない。

その結果、重大事故につながることがあります

慣れないドライバーが増えている

現場でよく聞くのが、

「初めて来るドライバーが増えた」という声です。

人手不足の影響で、

経験の浅いドライバー。

高齢ドライバー。

外国人ドライバー。

応援ドライバー。

さまざまな人が現場に入っています。

もちろん、それ自体が悪いことではありません。

しかし、

現場のルールを知らない。

危険箇所を知らない。

設備を知らない。

そうした状態で荷積みや荷下ろしに関われば、

事故のリスクは高まります。

高床バース事故がなくならない理由

高床バースからの転落事故もその一つです。

倉庫側の担当者は慣れています。

しかし初めて来たドライバーは違います。

段差の位置。

バックの誘導方法。

待機場所。

フォークリフトの動線。

それらを理解しないまま作業に加わることがあります。

結果として、

転落。

接触。

荷物落下。

といった事故が発生します。

報告されない事故もある

さらに問題なのは、

すべての事故が報告されるわけではないことです。

指を挟んだ。

転倒した。

腰を痛めた。

軽傷だった。

こうした事故の中には、

倉庫側に報告されないケースもあります。

統計に表れない事故。

数字にならない事故。

しかし現場には確実に存在しています。

人手不足は安全問題でもある

人手不足というと、

配送遅延や採用の問題として語られることが多いです。

しかし実際には、

安全にも大きな影響を与えています。

人が足りない。

だから一人で対応する。

慣れない人が現場に入る。

応援作業が増える。

その結果、

事故のリスクが高まる。

こうした流れは、決して珍しいものではありません。

次回予告

ここまで見てきたように、

物流現場は20年前と比べて大きく変わりました。

事故の形も変わりました。

新しいリスクも増えました。

そして人手不足も深刻になっています。

では、

安全対策の考え方は変わっているのでしょうか。

次回では、

「安全予算」ではなく

「変化対応予算」という考え方について考えてみたいと思います。

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