
最近、「わかる化サインとは何ですか?」
と聞かれることがあります。
私は最近、少し違う考え方をするようになりました。
以前は、床に表示する。
壁に表示する。
危険を知らせる。
そんな説明をしていました。
もちろん、それも間違いではありません。
しかし最近は、わかる化サインとは、
「貼るもの」
ではないような気がしています。
なぜなら、本当に重要なのは、
表示そのものではなく、その表示を通じて、
現場で何が起きるかなのです。
例えば、
歩行帯を表示したとします。
それで終わりでしょうか。
私は違うと思います。
実際には、そこからが始まりです。
リフトの運転手は、見えているのか。
歩行者は、その場所を通るのか。
外国人スタッフには、伝わっているのか。
表示の位置は適切なのか。
色は認識しやすいのか。
文字の大きさは十分なのか。
そうしたことを、現場で確認していく必要があります。
つまり、表示した瞬間が完成ではない。
表示した瞬間が、改善のスタートなのです。
私はこれまで、
多くの物流現場を見てきました。
その中で感じるのは、
危険を知らない人は少ないということです。
現場の人は、危険な場所を知っています。
迷いやすい場所も知っています。
ヒヤリとする場所も知っています。
だから本当は、改善のヒントは、現場にたくさんあるのです。
しかし、従来の表示では、どうしても「貼って終わり」になりやすい。
改善したくても、時間がかかる。
予算が必要。
業者依頼が必要。
結果として、意見があっても反映されにくい。
私は、ここがもったいないと思うのです。
例えば、現場スタッフから、こんな意見が出たらどうでしょう。
「もう少し大きい方がいい」
「あの位置だと見えない」
「外国語表記が欲しい」
「色を変えた方が目立つ」
「ここにも表示が欲しい」
こうした意見は、現場を良くするヒントそのものです。
こうした会話が増えることに価値があると思っています。
安全というのは、誰か一人が作るものではありません。
現場全員で作るものです。
だからこそ、表示も育てるべきだと思うのです。
ヒヤリハットを確認する。
現場の意見を聞く。
改善する。
また確認する。
そして、その知識を残していく。
私は最近、わかる化サインとは、
表示物ではなく、
現場との対話を生み出す仕組みなのではないか。
そんなことを考えています。
もし、表示がきっかけとなって、
安全について話し合う機会が増える。改善提案が増える。
チームワークが良くなる。
そうなれば、事故防止以上の価値が生まれるかもしれません。
わかる化サインとは、
「貼るもの」ではなく、
「現場を育てるもの」
なのかもしれない。
そんなことを考えています。
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