前回、AIやデジタル化の流れについて、少し違和感のようなものを書きました。
今回はもう少しだけ、現場のことを考えてみたいと思います。
現場では、人が迷います。
これは特別なことではなく、日常的に起きていることです。
例えば、
同じルールを共有していても、人によって動きが違うことがあります。
同じ場所でも、
「ここは危ない」と感じる人もいれば、特に気にせず通過する人もいます。
経験の違いもありますし、見えているものも違います。
さらに言えば、
同じ人でも時間や状況によって判断は変わります。
つまり、
現場の動きは想像しているよりもずっと“揺れている”ものです。
それでも現場では、
教育を行い、
注意を行い、ルールを整備していきます。
最近では、
システム化や自動化、ロボット化といったデジタルの取り組みも進んでいます。
ただ、現場にいると感じるのは、それらを進めても
迷いが完全になくなることはない、ということです。
なぜなのか。
少し現場の視点で考えてみます。
例えば、リフトのドライバー。
同じ作業であっても、使用しているリフトの機種によって
見える範囲は変わります。
また、
走行速度によっても認識できるタイミングは変わります。
さらに、
現場ごとに決められているルールも違います。
同時操作の禁止や、展開に関するルールなども含めて、
前提条件は一つではありません。
つまり、
同じ「注意喚起」であっても、現場ごとに最適な形は変わってきます。
ここでよく感じるのは、
既製品の表示や一般的な対策だけでは、
どうしても合わない場面が出てくる、ということです。
もちろん、それらが無意味というわけではありません。
ただ、
現場ごとの細かな違いまでは吸収しきれないことがあるように思います。
そしてもう一つ。
現場は固定されたものではなく、日々変化しています。
人が入れ替わり、
作業が変わり、
環境も変わっていく。
そうした中で、「一度決めたもの」ですべてがうまくいくとは限りません。
むしろ、
その時々に応じて見直していく必要があるように感じます。
こうして考えていくと、
現場で起きている“迷い”というのは、
単純なミスや意識の問題ではなく、
もう少し構造的なものなのかもしれません。
ただ、このあたりはまだ自分の中でも整理しきれていません。
ただ一つ言えるのは、現場は思っている以上に複雑で、
単純な対策だけではカバーしきれない、ということです。
来週はもう少し踏み込んで、こうした現場の状況に対して、
どう向き合っていくべきなのか。
自分なりに考えていることを、
少し整理してみようと思います。


