
ある大手物流企業の拠点で労働災害が発生しました。
本部からは、
「何らかの対策を行うように」
という指示が出ます。
当然、現場の所長も考えます。
「このままではまずい」
「何か新しい方法はないのか」
しかし調べても、出てくるのは、
これまでと同じような対策ばかり。
テープ。
シール。
塗装。
注意喚起。
もちろん、それらも必要です。
ただ、現場としては、
「今までと同じ対策だけでは厳しい」
そう感じ始めています。
そんな中で、「わかる化サイン」を見つけていただき、
問い合わせがありました。
翌週には現場訪問。
現場の所長は、必要性を理解してくれました。
しかし当然、予算が必要です。
そこで、「本部にも説明してほしい」という話になります。
本部へ訪問。
すると今度は、
「導入するなら他拠点にも必要では?」
という話になる。
しかしその一方で、
「役員に説明するには実績が必要」
「まずは一拠点で試験導入を」
という流れになる。
そこからさらに、
現地下見。
見積提出。
所長による稟議。
本部確認。
役員説明。
さらに、
「相見積もりは?」
「他製品との違いは?」
「本当に効果あるのか?」
そうして、事故発生から数ヶ月が経過していく。
これは、特別な話ではありません。
実際に、多くの企業で起きていることです。
しかも現実には、
稟議を書くこと自体が負担になるケースもあります。
所長によっては、
「本部から指示が出てから動こう」となる場合もある。
つまり、危険を感じていても、
改善スピードが上がらない。
私は最近、ここに、
これからの物流企業が抱える大きな問題があるように感じています。
今までは、このスピード感でも何とかなっていました。
しかし今は、現場変化そのものが速い。
物量変化。
人手不足。
新人増加。
応援対応。
レイアウト変更。
つまり、現場は毎日のように変わっている。
それなのに、改善だけが数ヶ月単位で動いている。
これでは、現場変化に対して、
改善が追いつかなくなります。
私は最近、これからの企業には、
「安全対策」だけではなく、
「高速で改善できる体制」
そのものが必要になる気がしています。
例えば、危険箇所を見つけた時に、
すぐ改善検討できる。
現場と本部が、改善情報を共有できる。
小さな改善を、高速で回せる。
そういう、“改善が止まらない企業”
が必要になってくるのではないでしょうか。
だから最近、私は、単なる商品導入ではなく、
企業として、「現場改善チーム」を作ることをおすすめしています。
なぜなら、これからの時代は、
事故が起きてから動くのでは遅い。
変化に対して、
どれだけ早く現場を変えられるか。
そこが、
企業の安全力になる時代に入っている気がするからです。
最近は、安全対策というより、
「改善を止めない企業体制」
そのものが重要になってきている。
そんなことを考えています。

