
アマゾン(米国)が、2025年に世界で130億点超の商品を即日・翌日配送したと発表しました。
数字だけを見ると、「やはりアメリカはすごい」「日本は遅れているのでは?」と感じるかもしれません。
しかし、このニュースを日本の物流にそのまま当てはめるのは、少し危険です。
日本の物流は「物量」では伸びにくい
日本はすでに、
・翌日配送が当たり前
・時間指定・再配達対応が高水準
・物流網も高密度
という、成熟した市場にあります。
そのため、
アメリカのように「配送点数が前年比◯%増」という伸び方は、構造的に起きにくいのが実情です。
では、日本の物流はどこで成長しているのか?
答えは、数字に出にくい“別の指標”です。
たとえば――
・事故・ヒヤリハットが減っているか
・同じ注意・叱責を繰り返さなくて済んでいるか
・新人が早く独り立ちできているか
・協力会社やドライバーとのトラブルが減っているか
・現場が止まらず、迷わず動けているか
・離職率・欠勤率が下がっているか
これらは売上の数字には出ません。
しかし、確実に利益と現場力を高めている成長です。
日本の物流は「量」から「質」のフェーズへ
アメリカ型物流が「スピード」「物量」「カバーエリア拡大」
で成長してきたのに対し、
日本の物流は今、
「事故を起こさない」「人が辞めない」「迷わない現場」
という質の競争に入っています。
ここで重要になるのが、
・ルールを守らせるのではなく
・叱るのでもなく
・見れば自然に分かる仕組み
です。
数字が伸びていない=停滞ではない
むしろ日本の物流は今、
“ムダ・事故・人の消耗”を減らすことで成長している最中です。
この成長は派手ではありません。
しかし、長期的には最も強い物流をつくります。
アマゾンのニュースは、
「日本ももっと急げ」という話ではなく、
「日本はどこで成長を見るべきか」を教えてくれるニュースなのかもしれません


