
6月17日に、アメリカ・ロサンゼルスのボイルハイツ地区で、大規模な冷蔵倉庫火災が発生しました。
火災が発生したのは、Lineage社が運営する大型の冷蔵倉庫です。
当初は、有害な煙の発生により周辺住民に屋内退避命令が出され、
ロサンゼルス市が非常事態宣言を出す事態となりました。
火災は約1週間で鎮圧され、退避命令も解除されましたが、その後も問題は続いています。
大きな課題となっているのが、倉庫内に残された大量の食品です。
報道によれば、この倉庫には約8,500万ポンド、約3万8,000トンもの食品が保管されていました。
火災によって冷却機能が失われたことで、食品が腐敗し、悪臭や害虫、衛生面の問題が周辺地域に広がったとされています。
ロサンゼルス市は、腐敗食品の撤去期限を設けて対応を求めていました。しかし、8月中旬の時点では、撤去作業は完了していませんでした。
Lineage社側は、撤去期限の起算日について市側と見解が異なり、8月20日を目標としていたようです。
8月14日時点で、同社は腐敗食品の約94%を撤去済みと説明していましたが、まだ完了には至っていないと報じられています。
その後、8月20日にはLineage社が「食品廃棄物の清掃は101.8%完了した」とする住民向け通知を出した一方で、作業は期限内に完了しなかったとも報じられています。
さらに、南海岸大気質管理地区の指摘を受け、後日、清掃進捗を約90%に修正したとの報道もあります。
つまり、撤去は大きく進んでいるものの、完了時期や撤去量をめぐって、企業側、行政側、住民側の間に認識のズレが残っているようです。
また、健康被害に関する報告も出ています。
ロサンゼルス・タイムズは8月20日、周辺住民を対象とした調査で、1,306人の患者のうち35.9%が火災関連の曝露基準に該当したと報じています。
症状には、上気道感染、目の障害、結膜炎、咳、喘息の悪化、その他の呼吸器症状などが含まれるとされています。
火災そのものは鎮圧されても、煙、臭気、腐敗食品、害虫などの影響が、周辺住民の生活や健康不安につながっていることがわかります。
さらに、再建をめぐる問題も続いています。
火災後、Lineage社側は復旧や再建に向けた動きを進めていると報じられています。
一方で、清掃や原因調査、環境面の確認が十分に終わっていない段階で再建に
進むことに対し、行政や住民側から反発も出ています。
Lineage社は、清掃・復旧対応に最大1億ドルを投じる方針とも報じられています。
これは、腐敗食品の撤去、臭気対策、環境対応、住民対応などが、
非常に大きな負担になっていることを示しています。
一方で、火災原因については、現時点でも正式に確定したとは言えません。
屋上ソーラー設備に関係する作業中に火災が始まった可能性は報じられていますが、
原因については調査中とされています。
今回の火災は、6月下旬に鎮圧されました。
しかし、8月下旬になっても、腐敗食品の撤去、悪臭、害虫、健康被害への不安、
行政対応、再建問題などが続いています。
大規模な冷凍・冷蔵倉庫火災は、火が消えたら終わりではありません。
今回のロサンゼルス大規模冷蔵倉庫火災は、消火後も長く続く現実的な
課題を示す事例になっているように感じます。
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