前回は、物流現場が20年前と比べて大きく変化していることを書きました。

EC市場の拡大。

在庫削減。

短納期化。

そして、人手不足。

では、その変化に伴い、事故はどうなったのでしょうか。

減ったのでしょうか。

それとも形を変えているのでしょうか。

フォークリフト事故は今も続いている

物流ニュースを見ていると、

フォークリフトによる死亡事故は今も発生しています。

作業員との接触事故。

荷役中の事故。

整備中の事故。

近年も各地で死亡事故が報じられています。

つまり、フォークリフト事故は過去の問題ではありません。

今も現場で起きています。

最近増えているように感じる事故

私自身がニュースを見ていて感じるのは、

設備に関係する事故が目につくことです。

例えば、

・搬送設備への巻き込まれ事故

・整備中の下敷き事故

・設備内部での作業中事故

・点検中の事故

などです。

もちろん昔もあった事故です。

しかし物流現場の設備が高度化した現在、

こうした事故がより身近なものになっているようにも感じます。

陸運業の災害統計を見ると

陸災防が公表している資料を見ると、

令和8年1月~4月の陸上貨物運送事業の死傷災害は4,124件となっています。

その中で、

・墜落・転落 1,121件

・転倒 960件

・はさまれ・巻き込まれ 387件

となっています。

特に「はさまれ・巻き込まれ」は前年より増加しています。

数字に出ない事故もある

一方で、統計には現れにくい事故もあります。

例えば、

高床バースからの転落。

荷積み・荷下ろし中の落下。

指詰め。

腰痛。

慣れないドライバーによるケガ。

こうした事故の中には、

荷主や倉庫側に報告されないケースもあります。

病院へ行くほどではない。

仕事を止めたくない。

迷惑をかけたくない。

そんな理由で表面化しない事故も少なくありません。

ドライバー不足が生む新しいリスク

最近、現場で耳にする機会が増えたのが、

「慣れないドライバー」の問題です。

人手不足の影響もあり、

初めて来るドライバー。

経験の浅いドライバー。

高齢ドライバー。

外国人ドライバー。

さまざまな人が現場に出入りしています。

荷積みや荷下ろしを手伝う中で、

段差を知らない。

設備のルールを知らない。

危険箇所を知らない。

そうした状況も増えているようです。

事故は減ったのか

ここで改めて考えたいと思います。

事故は減ったのでしょうか。

もちろん安全対策は進んでいます。

設備も良くなっています。

教育も行われています。

しかし現場で起きていることを見ると、

事故がなくなったというより、

事故の形が変わっているようにも見えます。

次回予告

20年前の物流現場には、

ほとんど存在しなかったリスクがあります。

リチウムイオン電池。

モバイルバッテリー。

自動搬送設備。

AGV。

そしてサイバー攻撃。

次回は、

「20年前には存在しなかったリスク」

について考えてみたいと思います。

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