
ここ数年、フォークリフトを含む物流現場の労働災害は、
一時的に減少傾向にありました。
背景には、
- 安全教育強化
- ドラレコ・監視カメラ導入
- バックライト・警告機器導入
- 安全ルール見直し
- 物流2024年問題への対応
など、各企業の安全投資が進んだことがあります。
しかし2026年、
現場では再び、
「危ない」「以前より現場が崩れやすい」
という声が増え始めています。
その背景にあるのが、
- 中東問題
- 原油価格上昇
- 値上げラッシュ
- 仕入れ前倒し
- 在庫積み増し
による急激な物流変動です。
実際、現場では今、
- 急な荷量増加
- イレギュラー保管
- 仮置き増加
- 動線崩壊
- フォーク増車
- 応援人員投入
- 慣れていない作業者増加
といった状況が起き始めています。
特に危険なのが、
“在庫保管” の問題です。
本来、倉庫の導線や保管設計は、
「通常物量」を前提に設計されています。
しかし現在は、
「今のうちに仕入れておこう」
「止まる前に運んでおこう」
という動きによって、
想定以上の物量が一気に流れ込み始めています。
すると現場では、
- 通路への仮置き
- 空きスペース保管
- パレットはみ出し
- 一時的な歩車混在
- 荷物による死角増加
- 急ぎ作業
が発生し始めます。
つまり、今増え始めているリスクは、
“危険作業”ではなく、
“変化に現場設計が追いつかない”
ことによる事故なのです。
しかし、現場管理者の中には以前から、
「従来の対策では限界がある」
と感じていた方も少なくないはずです。
- テープを貼っても剥がれる
- 注意しても守り切れない
- 教育しても人が入れ替わる
- 物量変化で導線が崩れる
- 仮置きが増えると現場が機能しなくなる
本当は、もっと根本的な対策が必要。
しかし現実には、
「安全対策は優先順位が低い」
「事故が起きていないから後回し」
「従来予算の範囲で対応してほしい」
という空気も、少なくありませんでした。
ですが今、
世界情勢の変化によって、
“従来の延長線では現場が維持できない”
ことが、少しずつ見え始めています。
だからこそ2026年は、
単なる「安全対策」ではなく、
“変化しても崩れない現場設計”
を見直すタイミングなのかもしれません。
そしてその設計とは、
「もっと注意する現場」
ではなく、
- 初めて来た人でも迷わない
- 応援者でも理解できる
- 急な物量変化でも危険が伝わる
- 人が自然に安全行動を取れる
そんな、“見ればわかる現場”
をつくることなのではないでしょうか。
2026年、物流現場は今、
新しい時代への転換点に入り始めているように感じます。

