【荷役現場改善ブログ】「若手管理者は信用できん?」現場のベテランドライバーが抱える本音と課題

物流現場で長年リフトを操ってきたベテランドライバー。
一方、現場を任されたばかりの若手の管理者。この2者の間に、見えない溝ができていませんか?

■ベテランドライバーの本音:「現場を知らないのに口を出すな」

あるベテランドライバーの声です。

「あの若いの、書類ばっかり見て、現場の危険を本当にわかってんのかね?」
「一応“管理者”って立場だから従うけど、正直、信頼はしてない」

長年現場で培った“勘”や“安全のための段取り”に対して、若手がルールだけで注意してくることに反発を覚える。これがベテランの心理です。

■若手管理者の悩み:「ベテランには言いづらい」

一方、若手管理者の側にも葛藤があります。

「危ない動きを見かけても、相手がベテランだと指摘しにくい」
「“昔からこうやってるんだ”と一蹴されてしまう」

実際、多くの若手リーダーが、注意したいのに言えない状況に直面しています。

■なぜこのギャップが生まれるのか?

  • 価値観の違い:経験重視 vs マニュアル重視
  • 立場のズレ:リフトの実務 vs 管理の責任
  • コミュニケーションの断絶:世代や文化の違い

加えて、現場での教育体制が整っていないと、「なぜこのルールが必要か」「なぜ変更されたのか」がベテランに伝わらず、誤解や反発を生みます。

■解決の糸口:「わかる化サイン」で共通言語をつくる

口頭での注意や指導には限界があります。そこで有効なのが、ルールや行動基準を“見える化”するサインです。

たとえば、

  • 【リフト停止位置】を床に明示
  • 【待機・確認エリア】を視覚的に強調
  • 【指差し確認】を促す足元表示

これにより、「言われた・言わない」のトラブルを回避し、誰が見ても納得できる共通の判断基準が生まれます

■まとめ:ルールは“言葉”ではなく“仕組み”で伝える時代へ

世代や立場を超えたコミュニケーションは、仕組みや表示で補うことができます。

ベテランの経験も、若手の理論も、どちらも大切。
だからこそ、「見ればわかる」環境づくりが、次世代の現場管理の鍵になるのです。