🔳色で事故が減る?―香川県の交差点カラー化が証明したこと―
香川県では、平成23年・24年に人口10万人あたりの交通事故死者数が全国最多という深刻な状況を受け、平成25年度から本格的な事故抑止対策に乗り出しました。
その取り組みの一つが「信号のない交差点のカラー化」です。
路面を赤や青に着色することで、ドライバーへの注意喚起と事故防止を狙ったものでした。
■ 実証結果:出会い頭事故が約66%減少!
香川県が令和2年9月に発表した検証結果によれば:
- 平成28年5月までにカラー化された146か所で、「出会い頭事故」が約68%減少
- 新たにカラー化を実施した186か所でも、事故が約66%減少
この結果は、「色による視覚的な注意喚起」が実際に人の行動を変え、安全性を高めるということを明確に証明したものです。
香川県は、今後も交差点のカラー化を推進し、事故抑止効果を継続させる方針を示しています。
■ 倉庫内にも“信号のない交差点”がある
この香川県の取り組みは、物流倉庫や工場内の安全対策にも大きな示唆を与えてくれます。
倉庫内の歩行者とフォークリフトが交差する場所、
庫内から屋外へ出るリフトがシャッターに接触する場所――
これらはすべて、“信号のない交差点”です。
・作業者の動線とリフトの進路が重なる
・死角が多く、減速・一時停止の習慣が薄い
・誰が優先かが曖昧なケースも多い
これらは、まさに香川県が対策を講じた道路交差点と構造的に酷似しているのです。
■ だから、倉庫でも「見える化=カラー表示」が効く
私たちアイエヌジーでは、倉庫内における事故防止対策として
・「交差点」や「シャッター前」などの危険エリアに
大きく見やすい床サイン(誘導・注意・ルール表示)
・リフターに「マストを下げよ」などの行動喚起サイン
・人とリフトの“優先”を明確にする帯ライン
これらの“見ればわかる”床表示=わかる化サインを導入することを提案しています。
香川県の事例が証明したように、「見えること」は「守れること」に直結します。
言い換えれば、見えなければ、守れないのです。
■ まだ実証データはないが、「原理は同じ」
物流倉庫における床サイン導入後の事故減少率は、まだ全国的な統計としては存在しません。
しかし香川県の事例は、視覚による行動変容が事故を防ぐという明確なモデルです。
つまり、道路で人と車の接触が減ったのなら、
倉庫で人とリフトの事故が減る可能性も極めて高いのです。
■ 今すぐ始められる、安全対策の第一歩
・注意喚起が伝わらない
・ルールを守ってもらえない
・現場の事故がなかなか減らない
そんな悩みを持つ現場こそ、「見えるルール」=わかる化サインが必要です。
私たちは、視覚設計の力で「守られる現場」を一緒に作っていきたいと考えています。
📌 床に表示するだけで、事故リスクが減るかもしれない。
その価値、もう一度考えてみませんか?

