前回の記事では、川崎重工業が調達本部の中に「物流部」を新設したニュースを取り上げました。

物流は単なる輸送ではなく、企業を止めないためのインフラになりつつある。

そんな変化の兆しを感じるニュースでした。

そしてその後、別の企業でも似たような動きが見られます。

自動車メーカーのSUBARU(スバル)は
「物流本部」を新設し、CLO(最高物流責任者)を設置しました。

さらに物流ニュースを追っていくと、同じ方向の組織改編が他の企業でも見えてきます。

例えば、豊田自動織機は自動車事業部に物流部を新設

マツダは物流管理部、物流技術部を新設し再編

コニシは物流本部を新設し3本部体制へ

薬王堂は物流チームを物流部へ再編......etc

業界も企業規模も違う企業が、同じように物流組織を強化しています。

これは偶然なのでしょうか???

■ 物流は「裏方の仕事」だった

これまで企業の中で物流は、あまり目立つ存在ではありませんでした。

主役は製造,営業,商品開発,物流はその裏側で、モノを運び保管する仕事でした。

つまり物流は

コストとして管理されることが多かったのです。

■ 物流が企業の競争力を左右する

しかし、この前提が大きく変わり始めています。

理由はいくつか考えられます。

物流2024問題、ドライバー不足、国際物流の混乱、サプライチェーンの複雑化・・・・

企業は気づき始めました。

物流は外部任せではなく企業自身が設計するものだということに。

部品が届かなければ工場は止まります。

物流が乱れれば、納期も守れません。

倉庫で事故が起きれば、企業の信用問題になります。

つまり物流は企業活動の基盤なのです。

■ 「物流部」が増えている本当の理由

企業が物流部や物流本部を作る理由は、単純に人を増やすためではありません。

物流を、調達、生産、販売と同じレベルで設計するためではないでしょうか。

物流は、運ぶ仕事ではなく 企業の動きを設計する仕組み になり始めています。

■ しかし、最後に現れる問題がある

企業は物流を設計し始めています。

組織も変えています。

それでも現場では、事故、混乱、迷い、が起き続けています。

なぜでしょうか。

その理由は、物流の問題が必ず最後に現場に現れるからです。

多くの企業はこの問題を「見える化」で解決しようとします。

しかし現場では、こんな声を聞くことがあります。

「見えているけど、どう動けばいいのか分からない」 ここにヒントがあります。

見える化ではなく、わかる化です。

見えるだけではなく、見れば行動が分かる状態。

それがこれからの現場の動きを支えます。