「ちゃんと教えたよ。」

そう言ったあと、新人は辞めていく。

なぜでしょうか。

■ 教えるとは何か

多くの現場での“教育”はこうです。

・一度説明する
・やって見せる
・やらせてみる

そして言います。「分かった?」

新人はうなずきます。

でも本当に分かったのかは、確認していない。

わかってないことは聞いていない。

■ できる前提で話していないか

ベテランは迷いません。

だから説明も省略されがちです。

・ここ通って
・そこ置いて
・危ないから気をつけて

でも新人にとっては、

なぜここなのか。
なぜそこなのか。
どこが危ないのか。

が抜けている。

“理由”が抜けると、再現できません。

■ わかると、できるは違う

説明を聞いて理解することと、現場で再現できることは別です。

新人は、理解していても迷うことがあります。

そのときに、「さっき言っただろ」で終わるか、

「どこが迷った?」と聞けるか。

ここで現場の未来が分かれます。

■ 当たり前は共有されているか

「そんなの当たり前だ」

この言葉が出たとき、たいてい新人は置いていかれています。

当たり前とは、共有されている前提。

共有されていない当たり前は、ただの思い込みです。

■ 上司も学び続ける時代

新人が学ぶように、上も学ぶ。

これは弱さではありません。

環境が変われば、教え方も変わる。

私自身も、日々勉強しています。

目線を落とし、どこで迷ったかを聞く。

怒る前に、構造を見る。

それを怠ると、知らないうちに人を潰してしまう。

■ 変わるのはどちらか

「今の若い人はダメだ」で止まるか。

「私もそうだった。どこが分からなかった?」と聞けるか。

教えている“つもり”から、一緒に設計する側へ。

それができる現場は、静かに強い。