物流倉庫で多く見られるのが、歩行帯が単なるラインだけで示されている現場です。
一見、安全対策がされているように見えますが、実際には多くの危険が潜んでいます。

新人スタッフが歩行帯を歩いていると、進行方向に荷物が置かれていました。
しかも、その横をフォークリフトが通過しようとしています。

「え?このラインって何のため?フォークリフトはどこから横切るの?」

歩行者からはリフトの進路がわからず、リフトドライバーも歩行者を避けきれない―そんなヒヤリとする状況が起きやすいのです。

現場でよくある課題

  1. 歩行帯が単なる“線”だけ
     → 初めて来た人は「何の線なのか」がわからない。
  2. リフトが歩行帯に荷物を置く
     → 歩行者が迂回して危険な場所を通らざるを得ない。
  3. リフトと歩行者の動線が曖昧
     → 「どこを横切るのか」が双方から見えず、接触リスクが高まる。
  4. 注意の限界
     → ベテランが「置くな!」「止まれ!」と声をかけ続けても、現場は変わらない。

それぞれの“心の声”

  • 歩行者(新人)
    「ここを歩いていいの?リフトがどこから来るのかわからない…」
  • リフトドライバー
    「荷物をちょっと置くだけ。」
  • 中堅スタッフ(注意する側)
    「また歩行帯に荷物が置かれてる…。言っても改善されないし、“鬱陶しい”と思われるのは嫌だ…」

"見ればわかる化サイン"で変わる未来

もし歩行帯に 「歩行者専用」や「荷物を置くな」 のサインが床面に表示されていれば、状況は大きく変わります。
さらに、リフト横断位置を明確にマーキングすれば、

・歩行者は「ここで左右確認すれば安全」と理解できる

・リフトドライバーは「ここから横切る」と意識できる

・荷物を置く場所と置いてはいけない場所が一目でわかる

結果として、

・注意や叱責に頼らず、安全行動が自然と徹底

・「歩行帯=安心して歩ける場所」として機能する

・初めての人でも迷わず安全に行動できる

まとめ

“線を引いただけの歩行帯”では、安全は守れません。
歩行者とリフトの動線が見える化され、
「置いてはいけない」「ここで左右確認」というメッセージがサインで明示されてこそ、
本当の意味で安全な歩行帯になるのです。

わかる化サインで、
「注意する・される」の負担をなくし、
誰もが安心して通れる歩行帯を実現しましょう。

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