🔳シンクタンクが主催するセミナー「人手不足時代の最先端事故防止セミナー」のチラシに下記文章がありました。

 《物流企業の経営者が抱える悩みとして、何をやっても事故が減らずに困っており、安全教育の体制を構築したい/管理者が指導しているはずなのに、同じような事故が減らない/安全担当者が育たず、事故原因分析、対策立案などのスキルを伸ばしたい/労働時間の上限規制でこれ以上、教育に時間をかけることができない/未経験者・若手ドライバーの事故が無くならない、などの声が多い。》

 改善策として【ドライブレコーダー導入で確実に事故をなくす方法、事故ゼロを実現している運送会社の取り組み事例、事故を減らすための仕組みづくりの方法】を解説する。とあります。

🔳多くの経営者や管理部門は、

  • 「教育時間をどう減らすか」
  • 「AIやシステムで効率化できないか」

といった “管理する側の視点” に偏りがちで、注意される側・働く側の心理的負担 に目を向けられていないのではないでしょうか?

🔳我々は、『現場で繰り返される 「注意する」「される」 の構造自体が、人間関係を悪化させ、職場の空気を重くしてるのが大きな問題』と考えています。

🔍 指摘すべき本質的な課題

🔳注意・指導の積み重ねがストレスの温床に

  1. 注意する側も精神的に疲弊する。
  2. 周りのスタッフも「また始まった…」という空気になり、職場全体がギスギス。
  3. 結果、協力体制が崩れ、ヒューマンエラーや離職率増加に直結。

🔳AIやデジタル化は“延命策”に過ぎない

 ・AIで「注意すべきポイント」を可視化するだけでは、結局「注意する」という構造が変わらない

 ・根本的に必要なのは、注意や指導が不要になる“仕組み”を作ること。

🔳経営層が気づかない“無形の損失”

人間関係の悪化による離職、採用コスト、教育コスト、再配置コストなどが積み上がる。 

・経営層は「事故が減らない」「離職率が高い」原因が、朝礼、現場指導集合研修にあることに気づきにくい。

🔳 「わかる化サイン」が果たす役割

 ・注意や口頭指導を減らす=人間関係の摩擦を減らす。

 ・見ればわかる環境設計=新人・パート・中堅・ベテランが“同じ情報”を共有できる。

 ・心理的負担が減ることで“安全行動”が自然と取れる。

 つまり、「わかる化サイン」は 教育時間削減だけではなく、職場の空気改善(ストレス要因の排除) に直結する点が、AIシステムにはない根本的価値です。

今回の『思ってる事、感じてる事シリーズ』では「注意文化から“自然に動く職場”への転換」の必要性を考察します。

注意されても聞いてない