【物流現場改善ブログ】「効果が出るサイン」と「貼って終わるサイン」の違いとは?現場で“続く安全”を作る仕組み

防火シャッター物置禁止

「わかる化サイン、うちの倉庫にも貼ってみました」
そうおっしゃる企業様は増えてきました。

でも、そのあとにこう続くことが少なくありません。

「強度は抜群ですが一部、削れました…」

■ 成功する企業は「導入方法」が違う

ある3PL企業では、消化器前の物置禁止のサイン表示を導入する際、以下のようなプロセスを取りました。

  1. 試験導入
  2. 導入前後の写真・動画を記録
  3. “物置されているか?”という観察報告を管理者が提出
  4. その結果を根拠にして、稟議を通し、全体へ展開

このように、「先にやってみる」→「変化を見える化する」というステップを取ることで、
「データがないと稟議が通らない」という壁を、自社内データで突破したのです。

■ 失敗する現場は「貼って満足」してしまう

一方で、“貼るだけ”で終わってしまったケースもあります。

・強度テストだけを目的にしている

・デザインが曖昧

・担当者が考えるルールと現場のギャップが大きすぎる 

 (例)リフトが減速なしで通過していた場所に、いきなり”止まれ!”表示

こうした状態では、どんなに良いサインを貼っても、効果は生まれません
大切なのは、現場を巻き込んで「どこにどのような表示をするか」を話し合う事です

「人の行動とサインが連動しているかどうか」なのです。

■ 実践的!サイン導入を成功させる3つのコツ

コツ内容
① 小さく始めるまずは1箇所だけ導入。変化を確認してから広げる
② 比較記録を取る導入前後の動画・写真・ヒヤリ件数を記録する
③ 行動を褒めるサインを見て指差しした人を現場で「見える化」して紹介

たとえば、朝礼で「昨日、〇〇さんが“指差しヨシ!”やってました!」と紹介するだけでも、他のスタッフへの刺激になります。

■ サインは「貼ってある」ではなく「使われている」が正解

「ここまでやってる会社」と言われる企業は、決まって“サインの使われ方”にこだわっています。

  • サインに合わせて動くルールを設ける
  • 定期的に張り替え・点検を行う
  • 使用実態を社内報やSNSで紹介する

サインは“見せるもの”ではなく、“使われるもの”にしてこそ効果が出るのです。

■ まとめ:「数字がないからできない」ではなく「数字を生み出す仕組み」を作る

指差し呼称のように、効果が実証されている動作が現場で実施されていないことが多い今、
わかる化サインの導入は、「まず動いて数字を作る」ことに価値があります。

数字は貼ってから生まれます。
小さく、でも着実に一歩踏み出した企業が、
結果として「効果の出るサイン」を手に入れているのです。