
第6回|どこを空けるべきか― AGV充電エリア・交差点・停止線の“空ける設計”実践編 ―
これまで、
・表示は貼っている
・でも役に立っていない
・迷いは設計から生まれる
・何も置かない場所」が現場を守る
という話をしてきました。
今回はいよいよ具体的にいきます。
どこを空ければいいのか。
① AGV・リチウムイオン充電エリア
まず最優先はここです。
AGVや電動リフトの充電エリアは、
・熱が発生する
・電気設備が集中する
・想定外が起きたときの初動が重要
という特徴があります。 にもかかわらず、現場では、
・空パレットが寄せられる
・梱包材が置かれる
・仮置き資材が集まる
というケースが多い。
なぜか?「空いているから」です。
空ける設計の基本
充電エリアは、
・床で明確に区画する
・物理的に侵入しにくくする
・“置く意味”を消す
ことが重要です。
ポイントは、
「置くな」と言うより 「置けない雰囲気」を作る、、、です。
例えば、
・床色を変える
・境界線を太くする
・周囲にポールやガードを設ける
・「NO STORAGE」ではなく「CLEAR ZONE」と表現する
禁止ではなく、意味を持たせる。
② 交差点・分岐点
フォークリフトと歩行者、AGVと作業者。
事故が起きやすいのは、必ず「動きが変わる場所」です。
ここに物があると、
・視界が遮られる
・減速が遅れる
・判断が曖昧になる
空ける設計の考え方
交差点では、
・視界三角形を空ける
・床で停止位置を明確にする
・立ち位置を明示する
つまり、“止まる場所”を設計する。
「注意して」ではなく、
・ここで止まる
・ここから見る
・ここから進む
を床で決める。
③ 停止線・境界線
意外と多いのが、
・停止線はある
・でもその先に物がある
というケース。
停止線があっても、
・視界が悪い
・進入境界が曖昧
では意味がありません。
本当に機能する停止線とは
機能する停止線は、
・立ちたくなる
・立たないと不自然
・見える
状態になっていること。
停止線の先を空けることで、「ここで止まる意味」が生まれます。
④ 空ける範囲はどれくらいか?
よく聞かれます。
「どれくらい空ければいいのか?」
答えは、人が迷わない範囲まで。
数字よりも、
・視界が確保される
・境界が一目で分かる
・物を置くと違和感が出る
この状態を目指します。
⑤ なぜこれが“止まらない現場”につながるのか
空ける設計ができると、
・判断が早くなる
・注意が減る
・指示待ちが減る
・新人でも動ける
結果として、
・事故が減る
・作業が止まりにくくなる
・有事の初動が早
- なぜ「空ける設計」は新人・外国人に効くのか
- 教育時間がなぜ減るのか
- 離職率とどう関係するのか
“人”の話に入ります。

